能面

能面は、日本の伝統芸能である能で使用される仮面で、登場人物の性格や感情を表現する重要な要素です。室町時代に大成し、現在も能楽師によって受け継がれています。能面には、神・男・女・霊・鬼などの種類があり、それぞれ異なる役柄を象徴します。彫刻技術と彩色によって、微妙な表情の変化を生み出し、光の角度や演者の動きによって喜怒哀楽が感じられるのが特徴です。能面は単なる仮面ではなく、演者が面をつけることで役柄に魂を吹き込み、神秘的な雰囲気を生み出します。現在も伝統工芸として制作され、能の舞台だけでなく、美術品としても高い評価を受けています。